48歳になったのでフルマラソンのタイムを更新しようと考えた（5）

話の流れ上、2023年4月16日の「かすみがうらマラソン」の結果報告もしなければなるまい。

動画も写真も撮らなかったので映像も写真もないのだけれど、そんな余裕はなかったし、そんな余裕もかましてなかった。

いざ会場へ

私は船橋市在住、同窓生である友人は松戸市在住であるため、土浦駅に8時10分につく車両の一番うしろで待ち合わせた。

私たちは第3ウェーブであるため9時55分の号砲である。選手受付はなく、荷物預かりの他に仮設のコインロッカーもあったので、9時到着でも全然余裕があっただろう。

スタート時の天気は薄曇りで、気温も上がり始めていたので、半袖短パンが多かった。

34km地点で布団の上に転がる

前々からの作戦通り、時計を全く見ないで走った。それから前のフルマラソンからもあまり時間が経っていないので、体のあちこちに詰まりを感じていた。それでもなんとかなると、ちょっと楽観的に考えていたのだった。

異変は15kmくらいで起きた。

左膝の内側が痛みだしたのだ。これからの距離を考えると結構な絶望感ではあったが、試走したときも同じところが痛んで、少し歩いたら復活したので同じように思い切って歩いてみた。

ちょっと歩いたら復活したので、また走り始めた。それでもぶり返さないということはなく、走る時間は短くなり、歩く時間は長くなっていた。

そのうち、違う場所も痛むようになってきた。今までで痛くなったことがないような場所が痛くなったので、おそらく左膝をかばって他のところに負荷が偏ってしまったのだろう。

そのうち日差しが出てきて気温も上がり始めた。25℃くらいになっていたはずである。

「しんどい」

トイレがあるような大きめの給水所の広場で、両膝に手をつき、頭を下げた。そして、顔をふっと起こしたら視界がぐんと狭くなった。

「これはヤバイ」

よく見れば奥の建物の中に、転がっている選手が数人見える。

「ちょっとあそこで横にならせてもらおう」

横になると、時計を止めた。

最終関門は通過しているのでゴールが目指せる

はじめはもう収容車両に回収されるとばかり思っていたのだが、足切りは終わっているらしく、歩いてゴールを目指すことができることが分かった。

そもそも私が転がっていた場所は救護室ではなく、足にトラブルを抱えた選手にマッサージなどを施す簡易整骨院みたいなもので、みんな足が復活したらそそくさとレースに戻っていった。

そのため、「いつか追い出されるのだろう」という気持ちがあり、横になっていてもずっと目を見開き、時計の心拍数は気にしていた。

すっと体を起こしてみると腹筋と背筋の妙なところが痛いものの、足はなんとかなりそうだ。

ゴールまで10km弱を歩いて目指すのは無理だが、この足なら1時間ちょっとで行けるのではないかと思い、給水所を後にした。

交通規制の解除とロスト

1時間弱休んだと思うが、ハムも尻もまだまだ元気で、膝は気になるもののとりあえず普通に走ってみた。すると安定してキロ6分くらいのスピードが出ている。そうはいっても膝も心配なので、違和感が出る前に歩いたり、速度を落としたりしてゴールを目指した。

途中、雷雨にも見舞われたが、熱で内臓をやられたところが大きいので、これは助かった。

16時からは交通規制を解除していくため、公道ではコーンを回収する作業が始まっていた。

ただ、その作業のせいか、スタジアムに誘導する係員が不在で、私を含め10人くらいが、スタジアムの入り口がわからずにコースロストしてしまった。

最後のスパートみたいなところではあったので、みんな心折られながらもと来た道を引き返し、スタジアムのゴールゲートを目指した。

16時閉幕ではあるが時間を過ぎても完走として認めてもらえるらしい。16時10分よりは前にゴールできたようだ。

ゲートをくぐって、お世話になったコースにペコリと一礼をした。

ゴールと反省

「友人には大変申し訳無いことをしたなぁ。初フルマラソンとはいえ、遅くとも4時間15分くらいにはゴールしてそうだから、2時間くらい待たせているよね。もしかしたら、帰ってしまったかもしれない。帰っているのならそれのほうが良いかも・・・。」

そう思って、ゼッケンのタグを返却して、完走賞を受け取った。すると、その先に友人が立って待っていてくれたのだ。

「申し訳ない。2時間くらい待たせていまったよね。本当に申し訳ない。」

その友人は、初マラソンで4時間1分でゴールしたそうである。2時間以上も待ったことになる。そして、めちゃくちゃ心配してくれていた。

そりゃそうだ。私も逆の立場ならそうだろう。大事には至らなかったことを喜んでくれて、悪態の一つもつかなかった。

私としては、初マラソンの友人に心配させてしまったのは反省しきりである。

ここは「時計を見ずに・・・」なんてことはせず、「じっくりゆっくりキロ6分半で行って、後で上げられれば上げる・・・」という作戦をとっていれば、左膝はもっただろうし、痛んだとしても30kmまでは耐えられただろう。そこからキロ8くらいまで落ちていったとしても、5時間くらいでゴールできたに違いない。

現状の体の状態を見極めて、今の自分にできる着地点を安全な方向から目指すということができていなかったわけだ。最悪なアプローチではないにしても、ベターな方法はまだまだあって、それは終わってみなくても考えつく内容であったところが反省点である。

愚かであるが、自分のことを愚かであると思えているうちはまだまだ伸びる。きっとマラソンではしばらく燃え尽きることはないだろう。

次は5/3～7に入れている江戸川や荒川の河川敷のハーフマラソンレース5連チャンで、そのあと5/21に柏崎潮風マラソンが控えている。

地脚を鍛えるには、合宿ぽく集中したほうがよいと思っている。体に染み込ませるにはそういうのが性に合っている。友人がすでにサブ4クラスなら、2人で一緒にレース行って楽しめるようになるには、実力が拮抗している方がいいので、そのためにも来シーズンはサブ3.5を目指したい。

その他諸々次の取り組み方はまた次の投稿で。

48歳マラソン練習投稿一覧

• 48歳になったのでフルマラソンのタイムを更新しようと考えた（10） 2023/09/20
• 48歳になったのでフルマラソンのタイムを更新しようと考えた（9） 2023/07/25
• 48歳になったのでフルマラソンのタイムを更新しようと考えた（8） 2023/05/26
• 48歳になったのでフルマラソンのタイムを更新しようと考えた（7） 2023/05/24
• 48歳になったのでフルマラソンのタイムを更新しようと考えた（6） 2023/04/25
• 48歳になったのでフルマラソンのタイムを更新しようと考えた（5） 2023/04/17
• 48歳になったのでフルマラソンのタイムを更新しようと考えた（4） 2023/04/09
• 48歳になったのでフルマラソンのタイムを更新しようと考えた（3） 2023/03/31
• 48歳になったのでフルマラソンのタイムを更新しようと考えた（2） 2023/03/31
• 48歳になったのでフルマラソンのタイムを更新しようと考えた（1） 2023/03/30