マンションの管理組合の理事長になったぞ

マンションには理事会というものがあって、これは持ち回りでやることとなる。

うちのマンションの場合は最初から順番が決まっていて、欠番があってもそのまま回していくというスタイルらしい。10年目にしてついにその理事というものが私に回ってきた。

理事会はエントランスで開かれ、仕事内容や課題について引き継ぎをおこなった。

第一回目のメインコンテンツは役職である。欠席は2人で、さすがに欠席するような人に理事長を任せることはできないので、彼らは閑職となった。なんだか逃げ得である。

しかしながら、分譲マンションで部屋番と氏名がオープンな状態で逃げるというのは、印象が悪くて生きづらくなってしまうのではないかとも思う。私のような独身であれば地域社会に溶け込まなくても問題はほとんど起こらないが、こどもがいると結構やりにくいことになると思う。

当然のことながら、役職についてはちょっと揉めた。揉めたというか、決まらなそうな雰囲気が出ていた。しょうがないので私が理事長をやることにした。これは参加する前に自分で決めていたことでもある。「どうせ、“私が理事長をやります!”と挙手する人なんていないのだから、ぐだりだしたら独身で身動きのとれる私がやるしかない」と思っていた。

理事長がやることは主に承認の印鑑を押すことと議長をすることであるようだ。議長なんてものをあがり症の私ができるのか疑問ではあるが、管理会社の人もいることだし、議題を読み上げて意見を聞くだけと考えれば気も楽だ。とにかく「理事長」という体裁が必要なだけなのだ。

初回のお仕事は、管理組合の口座の名義を全部私の名義にすることだった。署名と捺印の繰り返しで、マンションを買ったときのことを少し思い出した。

あとは、送られてくる書類をファイリングするようなこともあるみたいだが、穴あけポンチなるものを持っていなかったので、用意する必要があった。それに議事録とかその他雑多なものも全てまとめておきたかったので別途ファイリングする必要も感じていた。

そこで、洗濯カゴの1つをそういった理事会グッズ入れにして、判子と捺印マットと筆記用具、穴あけポンチ、ファイルをまとめておいた。

そういえば、管理会社の担当の方から名刺をいただいたのだが、捺印作業などをして自宅に戻ったら紛失してしまった。名前がうろ覚えなので、聞かないといけない。理事長だから曖昧にもしていられないし、任期の半ばで「お名前なんでしたっけ?」と聞かれるほうがショックだと思うのだ。

こうして、出だしはあまり順調ではないものの、私の理事長生活が始まったのであった。

こういう役をやりたい人は殆どいないと思うが、持ち回りだし、誰かやらなくてはいけない。確かに面倒くさいことではあるが、悪いことばかりでもなかろう。また、こうして書き留めておくことで、どこかのマンションの理事になった人の参考になればとも思うし、恐らく10年後にまた回ってくるのだろうから、その時の自分のためにもなるだろう。

任期は1年なので、1年間限定のカテゴリとして「マンション管理組合の理事」をことあるごとに書いていく。

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