確かに、朝走ると確かにその後の仕事では頭がスッキリした状態で臨めるのかもしれないし、能率も上がっているかもしれません。
ただそれは最終的にそうなるのであって、ろくに運動をしてこなかった人が、朝早く起きて、脂肪をばるんばるんさせて走って、その後のデスクワークで高い生産性を生み出せるのかというと、まず無理だろうと思うのです。
朝の運動で体力を使い切ってしまって、昼は眠くてしょうがなくなっているかもしれません。
欲張ってはいけない
あるべき姿と、最初のアプローチは違ってかまわないと思うのです。むしろ、違っている方が自然だと思います。
「効率」という言葉に惑わされて、色々と欲張ると結局続かずに逆に効率の悪いことになります。最悪、怪我して太っただけということにもなりかねません。
まずは体を動かしてみることです。
はじめはどのくらいの運動でどのくらい消耗するのか検討もつかないでしょうから、夜に少しやってみる程度でいいのです。
甘やかしてはいけない
「夜に少しやってみる」のような負荷は最初だけで、その後はちゃんと負荷をかけていかなくては体力がつきません。いつまでも30分のお散歩では気分転換にしかならず、朝のランニングに移行することはできないでしょう。
私の所感なのですが、夜に1時間走り続けられるようになってから、朝にシフトするのがいいと思います。距離ではなく、走り続けられる時間がポイントです。
1時間走り続けられるようになっているということは、自分のペースというものを把握しているはずです。つまり、どの程度消耗するのかを感覚で掴んでいるはずです。
ここまでくれば、自信をもって朝に「いい感じ」に走れるはずなのです。
体力に余剰がないと、「朝走ったばかりに、夜に発生した急な仕事を裁く体力と気力が残っていない」ということになりかねません。
上限をあげるには運動するしか無い
休むことで体力は回復するかもしれませんが、体力がつくわけではありません。体力をあげるには自分の限界を鑑みながら、疲れすぎないゾーンを狙いながら運動をするしかありません。
ときにはやりすぎてしまって故障をすることもあるでしょうし、休みすぎて体力を落とすこともあるかもしれません。常に自分の体と対話をしていくことで、タフになっていくのです。
私の考えるいい感じの配分
朝は体力をキープする程度のごく軽い運動、夜は上限をあげるための運動をあてがうことで、朝は毎日やって、夜は都合がつくときにガッツリやるという使い分けができます。
もちろん、夜の運動が増えれば基礎体力も上がってくるので、朝の運動の負荷も上がっていくでしょう。
また、あげられる体力が頭打ちとなって加齢が進んでくれば、負荷も下げていくことになるでしょう。若い頃の思い出で負荷を決めると大変なことになってしまいます。まさに「年寄りの冷や水」となってしまいますので、自分の体と真摯に向き合うことは、ずっと続くのです。